2015/07/09

LAVAに招かれて

ホットヨガの最大手LAVAは、そこのインストラクター向け社内研修に、私のような外部講師を積極的に招くようになりました。
この研修は、外部講師のこちら側もいろいろ試されます。2~3ヶ月にわたり、昼の部と夜の部 3時間。「毎回違う受講者に 毎回同じ内容を教えてください」というのがLAVAからの依頼です。

そういうの苦手なんだよね~、アドリブ入れるのが私らしいし~なんて言ってたら、呼んでいただいた意義を見失ってしまいます。あくまで共通の商品プログラムを一定のクオリティーを維持して提供する---自分のプロさ加減を試す良い機会です。
それはまさにLAVAのインストラクターが強いられていることです(LAVAのレッスンプログラムはあらかじめ決められています)。

昨年、最初に外部講師として呼ばれた時は、「決められたプログラムしかやらないインストラクターたち。そこに風穴を開けるのが私の役目」なんて思ってました。でも今は違います。明後日の方向から無責任な自由の押しつけをするのは愚かだと分かりました。
奇しくも、こちらも同じ条件を課せられているのです。「自分らしくクリエイティブに」というメッセージを、毎回「同じ内容」で伝えなければいけない、というある種のジレンマ。これは面白い。実に挑みがいがある状況です。

回を重ねるごとに、彼女たちの在り方に近い位置から講義ができるようになった気がします。それは、与えられた条件の中で、最適な方法で、「伝わる力」を身につける、という 私にとってのトレーニングになっています。天候、時間、人数、体調、etc. 様々なコンディションが揺さぶりをかけてくる中、見失ってはいけない商品のコンテンツ。脱線したい衝動を抑制しながら、細かいテンションを微調整し、全体の行く先をまとめていく。いっけん決められたプログラムのあちこちに、より多くのポテンシャルの欠片を仕掛けていく。

そして、送り手と受け手とのどちらかが偏ることなく、双方がフェアにエネルギーを交換して、狙ったわけじゃない一期一会の空間が作り上がっていく時間を体験する。そうした体験、それ自体がとてもクリエイティブだと思います。

自社インストラクターに対するLAVAの要求はハイレベルなものであり、それは各人の財産になり得るものです。まだそれを自覚できていない人たちに、各人発信の気づきとして感じ取ってもらうにはどうすればいいか。前々回、前回と同じ研修プログラムの中で、私が私自身に向ける課題は飽くなき変容を続けています。この経験は私の財産になると思います。










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