2018/08/10

できないことの恩恵


魚津出張へ行く前にサボったことがたくさん。「帰ってからやればいいや」で出かけてしまった。まさかこんな事になるとは(笑)。

というわけで、大量の洗濯、風呂トイレ掃除、食材整理、ゴミ分別。名古屋の新幹線チケット払い戻し。シロ爺の目もありゃりゃ状態。

やはりジッとはしていられない。汗をかいたって平気だ。昨夜からシャワーも洗髪もしている。髪と肌の手入れは手抜きしたくない。シーネ固定の部位だって秘策がある。

もちろん骨折したんだから、いつも通りというわけにはいかない。だけど、もう痺れも痛みもないし、切開した部位のつっぱり感だけ。これだけ軽症ならば、少しでも動いて、何ができて何ができないのかを確認したい。特に今日。おそらく今日が一番ダメなレベル。これから回復していくにあたり、起点として今日の各項目のダメレベルを知っておきたい。

前回の利き腕骨折の際は、巷の便利グッズのお世話になった。またシンプルなところでハサミとゴムも様々な場面で役に立った(それ以来、ゴムとハサミは常時携帯している)。

これは例えば年老いた母にも言える。日常の何でもない動作に際して、代わりの支えとなる腹筋や腕力がない身体には、やはり便利グッズは大変にありがたい存在だ。

しかし私はまだまだ元気。今回は道具に頼らずできるだけ生身のカラダだけで日常生活をこなしていこうと決めた。脇、肘、足、顎、etc. ありとあらゆる部位を使わないのはもったいない。ヨガのアジャストと一緒。

おまけに恵まれた立場。時間はたっぷりある。ただ「できた~!」じゃなく、徹底的に「考えて」いくことにした。

今はできないこと(できるようになりたいこと)、それに必要な動作に関して、どこが支点で力点で作用点かを理解する。そうすると、今の自分の機能ではどこが足りないのかが分かる。
そして次に、支点を変えてみることが可能かも考える。今の自分でも作業可能となる新しい力学を考える。これが楽しい。工学的に作り込まれた物に対して、今の自分の持ち駒で、昨日までと違う発想で作業を試みる。そりゃ無理っしょ!と自分でも笑ってしまうアホな試みから、お!と光射す試みまで。

テンセグリティー・ヨガを考案した際、自分で掲げたテーマがある。
・修整する力
・調整する力
・元の形を変えても持続可能にしていく力
・テンセグリティに不完全という概念ナシ
机上の空論じゃなく、己の身体で確認する宝物のような時間だ。

と、あれこれカッコつけた事をほざいているが、この状況に自分らしく対処しているだけのこと。

「暑い時に大変だね」の慰め言葉にうんざりしている。真夏に骨折すれば、小さな子供だって境遇は同じ。暑い、痒い、ツラい、不自由、イライラ。子供だって我慢して乗り越えていく。大人の私が我慢できなくてどうする。

そして、せっかく大人なのだから、もうひとつ何か知恵をしぼって我が身に建設的なプラスαを遺していきたい。治ったら全部忘れてしまう、はイヤだ。



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