2011/03/13

3月11日金曜

アンダーザライトで陰陽mixクラスを開始して10分ほど経過した時でした。

ヨガで使うプロップスのブランケットやボルスターで身を守る。コートやブラケットを羽織って携帯電話を持って外へ出る準備をする。などなど、はたして自分が何を言ったのか、ほんの1-2分のことが非常に長く思えました。保育施設や学校にお子さんがいる生徒さん、自宅で親御さんの介護をしている生徒さん、高齢ペットだけを留守番させている生徒さん。これはクラス続行無理だと思い、すぐにクラスは中止、代替クラスチケットを緊急発行してもらっている最中...。スタッフのあつこサンの判断でスタジオはクローズ、速やかにビルから退避に決定。全員大急ぎで着替えて荷物を持ち、階段を使って外に出ました。家が比較的近い距離にある生徒さん達は、各々の判断で帰宅の途へ。

twitterやラジオによって三陸沖で巨大地震が起こっているのだと情報が入り始めました。交通機関は通っていないと予想される中、自宅が20-40kmと遠方にある10人ほどが残り、さてこれからどうしようか、とりあえず落ち着こうとスタジオのすぐ近くにあるカフェに入り...、そこのお店のTVが映し出す信じられない出来事に声を失いました。

1時間ほどそこの店で互いに情報交換をして、またtwitterで家族の安否を確認して少し安心した中、やはりここは帰ろうと決心。もし歩いて帰るのなら少しでも早く出発しなければ、どんどん気温が下がり条件も悪化します。17時前に代々木を出発しました。

長い道のりになると覚悟して、ペース配分をしながら途中で2回休憩をとり、結局6時間弱かけて日付変わる前には府中の自宅へ帰ることができました。ひたすら甲州街道を歩いていた時、沿道のお店の方々から受けた温かい言葉やサービス。お年寄りや目の不自由な人に手をさしだす人々。自分の心が折れそうになった時にどれだけ励まされたことか。人の情けに何度も泣きそうになりました。この思いは絶対に忘れまい。しっかり受け継いでいこうと胸に刻みながら歩きました。

道路標識にようやく府中の文字を見た時、相方の顔を見た時、築50年近いボロ屋なのに持ちこたえてくれた我が家を見た時、そしてネコ達を見た時。自分の家と家族がある場所の日常、その意味やパワーが身体中を満たしました。

次は、それらを失ってしまった人々に向けて自分ができることを考えていきます。

1 comment:

Takayuki said...

こちらもその夜、徒歩で大船〜鎌倉を帰宅中、道を聞いた女性について歩いていたまさにその最中、停電が復旧。
街の明かりが戻って、まさにその時にも、沢山の人が、出来ることを精一杯努力しているんだ、と実感しました。
不思議ですね、あの明かりを見ただけで、生き抜いてやろうと、生まれて初めて思いました。

与えられた時間が、命がまだあるわたしたちが、
何ができるのか、考えないといけませんよね、ホント。