2018/01/17

生の全うについて

ペコが土曜からゴハンを食べなくなった。水も飲まない。

ようやく高齢らしく食が細くなった?
ちょっと調子が悪い時の食欲不振?
賢い動物らしく、何かを治すために自分から絶食している?
はたまた、歯周病か口内炎で口の中が痛い?

どれかであってほしいと思いながら様子を見ていた。シリンジでカロリーエースを少し飲ませてもみた。

だけど、「もういい」とペコが言っている。

這うようにして、お風呂や玄関の土間へ行きたがる。水のある所へ。冷えた所へ。
機能を終えやすいように、身体を冷やそうとしているのだ。
なんて偉いんだろう。こんなにスポイルして育てたのに、ちゃんと動物としての本能が残っている。

私は明後日の金曜から月曜まで大阪出張だ。

ペコに話しかける。
「月曜の午後まで待っててね。絶対に待っててよ」

しばらくして、また話しかける。
「うそうそ。ごめん。ペコのタイミングでね。いつでもいいから」

何を語りかけても無反応。半眼で横になって小さな息をしているだけ。
なんだか不思議な感じだ。「ペコっぽさ」はもう無い。
私が知っているペコがものすごい勢いで消えていく。
そこにいるのは、個体性を超えたもの。
小さな命の塊。神々しい命の塊。

今かもしれない。明日かもしれない。まだまだ先かもしれない。
(兄弟猫のポコは食事を摂らなくなってから21日間も生きた。)

幸い、私の不在中も相方がずっと付き添ってくれる。

看取りたいというのは私の勝手な思いに過ぎない。
大丈夫。ここにある命の意思に任せよう。

今、ここでは、とても特別な時間が流れている。

こんなに豊かな時間をありがとう。




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